・黒糖100gあたりのカロリーは 約350〜360 kcal、糖質は約 90g 程度と、高糖質・高カロリーな甘味料である。
・糖質制限を行っている場合、小さじ1杯(約3g)や大さじ1杯(約9g)など、ごく少量を限定的に使うなら、食べる選択肢としてはあり得る。
・ただし、黒糖は「糖質がほぼすべて炭水化物」で構成されており、甘味料としての代替はできるが、量と頻度をしっかり考えることが不可欠である。
このような人に読んでほしい記事です:
・黒糖好きだけど、糖質制限中で使っていいか迷っている方
・日々の甘味料のカロリー・糖質を把握したい人
・甘さを楽しみつつ健康管理(体重・血糖値など)も重視したい人
黒糖の糖質・カロリー等データ(目安)
使用量 | 重量 | カロリー | 糖質量 |
---|---|---|---|
100gあたり | 100 g | 約 350〜360 kcal | 約 90 g |
大さじ1杯 | 約 9 g | 約 32 kcal | 約 8.1〜8.2 g 糖質 |
小さじ1杯 | 約 3 g | 約 11 kcal | 約 3 g 糖質前後 |
また、黒糖のカロリーは上白糖やグラニュー糖より若干低め。またミネラル・ビタミン類を含むので、その点で栄養価での優位性がある。
糖質制限中に黒糖を食べられるか
どのように使うかのポイント
糖質制限のタイプによって「許容量」が変わる
糖質制限と一口に言っても、そのレベルは人によって異なります。
・緩やかな制限(1日の糖質を 100 g〜130 g 程度以内など)
・中程度の制限(1日の糖質を 50 g〜100 g前後)
・厳しい制限(1日の糖質を 20〜50 g以下など)
黒糖は「甘味料」であり、他の食材にも糖質が含まれるので、黒糖に割ける“糖質予算”がどれだけあるか考える必要があります。
少量利用の工夫
黒糖を使いたい場合、量を最小限に抑える工夫をするとよい。
・小さじ1杯または大さじ1杯を使うレシピで、甘さ・風味を感じる最小量を探す
・ドリンクやお菓子で使うとき、他の糖質源を減らす(例:果物・砂糖の多い素材・甘いソースを控えめにする)
・黒糖をそのまま使うより、粉末や細かく砕いたものを使って甘みを広げると、同じ甘さでも量を少なくできる
摂取タイミングを選ぶ
・食後血糖値を急に上げないために、他の食物繊維・たんぱく質・脂質を含む食事と一緒にとるとよい
・運動後や疲れているときなど、エネルギーを早めに使いたい場面での利用が比較的安全で満足感が得やすい
糖質の種類とGI値の観点
・黒糖はショ糖が主成分であり、GI値(血糖値上昇の速さ)は他の砂糖類と大きな差はないとされる資料もある。ゆるやかな上昇を期待できるという意見もあるが、過度の期待は禁物。
・血糖値管理が必要な人は、砂糖だけでなく全体の食事内容を見て判断すること
他の栄養価も考慮するメリット
黒糖には、上白糖・白砂糖よりもミネラルやビタミンB群が含まれており、単なる糖分だけでない価値がある。
・カルシウム・鉄・カリウム・マグネシウムなどのミネラル含有量が相対的に高い
・ビタミンB1・B2など、糖質代謝を助けたり、肌・粘膜の健康維持に関わる補酵素的ビタミンが含まれている
この“付加価値”を重視するならば、白砂糖をそのまま使うよりは、黒糖を少量でも取り入れる意味がある。
注意点とリスク
・少量といえども糖質・カロリーの負荷になるため、毎回使っていたら貯まりやすい
・甘味・風味によって満足感が出ることから、「甘味料の甘さ依存」になりやすいので使う頻度をコントロールすること
・歯や歯周に甘さが残ると虫歯リスクあり → 飲んだり食べたりした後のブラッシングやうがいを忘れずに
・血糖値が不安定な人・糖尿病・妊娠糖尿病の可能性がある場合は医師の指導を仰ぐ
まとめ
・糖質制限中でも“ごく少量”を使うなら選択肢としてありうる。ただし、制限のレベル、他の食材からの糖質量を含めた合計、体調・目的に応じて調整が必要。
・黒糖は白砂糖に比べて少しカロリーも糖質も低めであるが、それゆえ“低糖質ではない甘味料”であることを忘れてはいけない。栄養価のメリットを活かすためには、「量を抑える・頻度を減らす・他の糖質源とバランスをとる」などの工夫をすること。